【パディントン2】気になる刑務所暮らし特集!vol.1
突然すみません。「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」を見終わり、
若干ロス気味のみうのしんと申します。
「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」は
実在する女性の自伝を元に制作された
女性刑務所が舞台のドラマです。
テンションの高い
アメリカのノリがベースで
強烈なキャラクター達の人間模様に
目が離せなくなります。
2019年のある時点では
Netflixで最も視聴されたドラマだそうです。
刑務所内でどう立ち振る舞うのか。
もし自分があの場所にいたら。
と妄想をしてしまう毎日。
1話目から
ものすごく目を見開いてくる
「クレイジーアイズ」というキャラクターがでてくるんですよ!?
全くやっていける自信がありません。
そんな感じで、
私の野次馬心が止まらず
昔から折に触れて
ムショ暮らしをみてしまうのですが
描かれ方も切り口も
多種多様でおもしろいです。
常に制限・監視された空間に
生い立ちの違う様々な人間が集まると
いろんな物語が生まれます。
そこで巻き起こるさまざまな感情に
ものすごく惹かれてしまいます。
さて、そんなこんなで
7月は「刑務所」をテーマに
おすすめ映画を毎週ひとつずつご紹介します。
安心してください。
ミチバナらしく
ちょっと心が明るくなる(はず!)ものを
選びましたよ。
『パディントン2』
あらすじ
とある飛び出す絵本をめぐり事件が起こり、巻き込まれていくパディントンたち…。
え?と思った方も多いでしょう。
実は「パディントン2」で
パディントンは、トラブルに巻き込まれ
牢屋にいれられてしまいます。
さて、彼はどんな刑務所暮らしを送ったのか…。
映画としての魅力も
たくさんある作品なので
早速紹介していきます!
王道のファミリーコメディ映画
「パディントン2」は
映画「パディントン」シリーズの2作目。
前作「パディントン」(2014)は
家族で楽しめるドタバタコメディ映画でありながら
「移民」問題が根底のテーマにあり
さらに原作の児童文学「くまのパディントン」の世界観を、
見事に融合・実写化させたエンタメ映画です。
日本でもヒットしましたね。
私も映画館で鑑賞しました。
誰よりも紳士で
誰にでも親切なパディントン。
しかし、時折見せる生き物のクマらしさや
人間生活に慣れていないがための
勘違いな行動なども笑えて、
押し付けがましくない
ハートフルなストーリーは
まさに王道のファミリーコメディ映画です。
ちなみに、前作を見ていなくても楽しめますよ。
パディントンならではの世界観とそれを可能にした映像表現
実写映像にVFX(視覚効果)を施し
本当に現実世界に
パディントンが飛び出してきたように感じる映像は
前作同様。
この映画シリーズならでは。です。
パディントンの
表情や毛の表現などを
より繊細に表すために
前作よりも技術をパワーアップしたとのこと。
パディントンが登場するシーンはもちろん、
至るところでVFXが施されています。
また、私たちをワクワクさせてくれる映像的仕掛けも盛り沢山。
まさに劇中にでてくる、飛び出す絵本のようです。
挿絵画家のブラウン夫人が描いた
犯人の考察アニメーションや
殺風景の刑務所内が
カラフルに彩られていくコマ送りのキュートなシーン。
ミニチュアを使った脱獄シーンなどなど。
パディントンの世界観を
さらに豊かに広げてくれる演出も
見所です。
特に
飛び出す絵本の中で
パディントンとルーシーおばさんが
ロンドンを旅するシーンは
何度も何度も見返したくなる
すごく素敵なシーンでした。
映画のVFXを担当したチームのサイトで
メイキング映像がアップされていたので
貼っておきますね。
現実の世界に
イキイキしたパディントンを実在させるために
たくさん工夫がされています。
パステルカラーの刑務所
さて、トラブルに巻き込まれ、
パディントンは逮捕されてしまいます。
刑務所で出会う囚人は
今まで出会ってきた
ブラウン一家や街に住む人々とは
また違った人間です。
…と、わたしは思ってしまったのですが、
それは偏見。
話してもないのに
自分とは違う人間だ。
と決めつけてしまうのは
パディントンシリーズを見ると
浅はかな考えだったと悟らされます。
パディントンは
「誰にでもいい部分がある。だから誰にでも紳士に優しく」と
育てグマのパストゥーゾおじさん、
ルーシーおばさんから教えてもらった信念を持っていて、
囚人だからといって特別な感情は抱きません。
中でも全員から恐れられている
ナックルズにも真摯に対応します。
まあ、最初から
そううまくはいかず
いつものように割とやらかしてしまうのですが
マーマレードサンドを通じて
ナックルズはじめ囚人たちと友達になります。
そして、味気ない監獄ライフが、
文字通りの意味で
甘くてカラフルなお菓子屋さんみたいな生活へ
生まれ変わるのです。
刑務所の中なのに、ロンドンのパティスリーにいるよう。
それは、一体どういうことか。
それはぜひ映画をご覧ください!
そんな日々を送り
ナックルズたち囚人は
パディントンにとって
最強の味方になってくれるのです。
悪役はハマり役
悪役フェニックス・ブキャナンを演じるのは
ヒュー・グラント。
かつては売れていた2枚目俳優を演じています。
実は、監督は脚本を書く段階から
彼のことを思いながら書いたそうで(いわゆる当てがき)
めちゃめちゃハマり役です。
ヒュー・グラントは
今でも大きなタイトルの映画によく出ていますが
代表作として名前が上がるのは
「ノッティングヒルの恋人」(1999)や
「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001)であったり
少し昔の映画のタイトルがよくあがります。
ヒットしすぎたこともあると思うのですが。
だから、今「かつては売れていた2枚目俳優」という
若干失礼なポジションを
演じるには最高のキャスティングなのです。
彼も承知で、ノリノリで好演。
さすがロマコメの帝王。
ちなみにですが
ブラウンさんを演じるヒュー・ボネヴィルも
「ノッティングヒルの恋人」に出演しています。
何十年ぶりの共演に2人が嬉しそうにしていた記事(SCREEN ONLNE)もありましたよ。
そして、本当に蛇足ですが、
前回の「雨の日映画特集」の記事の
「映画をみよう」のサムネイル(この記事のトップ絵にもなっています)のイラストで2人が見ている映画は
「ノッティングヒルの恋人」のワンシーンなんです!
自分で描いたのですが今、気づきました。
偶然の一致にひとりテンションがあがりました。すみません。
さてさて、パディントンたちの行方はいかに。
ブラウン一家みんなにもそれぞれ見せ場があり
パディントンを救うべく
一致団結して犯人に立ち向かう姿は
まさにファミリームービー。
エンドロールにもサプライズがたくさん詰まっているので
最後の最後まで注目です!
この7月から「パディントン3」の撮影も始まるそうです。楽しみですね〜
「パディントン」「パディントン2」は、Prime Videoでも見ることができます(2024.09.02時点)
information
パディントン2
原題:Paddington 2 / 監督:ポール・キング / 2018 / イギリス/フランス