【長湯文庫】湯に浸かり味わう『するべきことは何ひとつ』
こんにちは。
すぐのぼせてしまう、みうのしんです。
毎日、目まぐるしく動いている身体や脳みそにも休息が必要。
そんな時は、いつもより少しだけ時間をかけてお風呂に湯を張り、
いい感じの入浴剤をいれて、ゆっくり湯に浸かるのが最高です。
そんなあなたの極上なお風呂タイムのお供に
ぴったりな本を紹介します!
『するべきことは何ひとつ』モノ・ホーミー著
お風呂で読む本、長湯文庫
京都の出版社「さりげなく」さんから
発行されている長湯文庫
その名の通り、お風呂で読むための本です。
「長湯文庫」について
お風呂で本を読むことが好きな、
お風呂好きで本好きなひとりから生まれたこの文庫。
長湯する感覚は、物語に没頭する感覚にどこか似ていると思っています。物語は、短編小説を中心に。
身体の芯まで、じんわりと温めてくれる物語たちです。
ぜひ、お風呂で、もちろんお風呂以外でも
長湯文庫をお愉しみください。
つい物語に没入してしまう(つい長湯してしまう)
本作りを長湯文庫は、目指しています。*お水に強い紙を使用しておりますが、
https://www.sarigenaku.net/surubekikotohananihitotsu
湯船にともにちゃぽんと入ることはお控えください。
実際にちょっとだけ水をかけてみました。笑
水に沈めたりは危ないけど
多少の水気、湿気でふにゃっとなっても
乾いたら、それもいい味になりそう。
このビニールのブックカバーが
ちょっと懐かしい気がするのは私だけでしょうか
装丁も、ぜひお風呂に持っていきたい風貌で
「読むための本」というよりは「読んでいたい本」です。
この本を持ってお風呂に入る行為は
思っているより、ワクワク。
誰もいない1人の空間で、湯に浸かりながら
読む不思議なハナシ。
1つのハナシを読み終えると「あ。お風呂だった」と帰ってくる感覚は
ちょっとだけ非日常体験でした。
どんなハナシがあるの?
モノ・ホーミー著。短編小説33篇を収録。
どの話も短く、読むのに2、3分もかかりません。
自分ののぼせ具合によって、きり上げられるのも嬉しいです。
どのおはなしも奇妙な世界で
遠い過去や未来の話のような
別の惑星の話のような
実はわたしだけが知らない現実世界のような(であれば誰か教えて欲しかった)。そんなハナシ。
少しだけおすすめのタイトルを。
「にんじん」
にんじんに実際になってみせた友人を畑へ掘り起こしにいくハナシ
「雲の赤ちゃん」
ふわふわもこもこした
触ると豊かで暖かい良い気分になる
雲の赤ちゃんが
でろでろのぶよぶよになるハナシ
「今日も昨日も明日も嫌になってしまったら」
誰でも半透明になって
自由に完全にじっとできる。
「じっと」からはもちろん戻ってこられる。
しかし、じっとしている人に干渉したら重罪の世の中のハナシ
遠い別の世界のハナシのようですが
このにんじん、あの子に似てるなーとか
この感覚わかるなーとか
意外と身近。でもやっぱりパラレル。
出版社「さりげなく」
最後に少しだけ
出版社「さりげなく」さんのことを。
わたしは出版社「さりげなく」の編集長のかなこさんが登壇されているのを
たまたまみる機会があり、その時に「さりげなく」さんの存在を知りました。
同じ関西で同世代の方。
そしてお話の中で
「AとBのあいだにある無数のいろいろのために」
本やかたちにしてみる。ことを大事にされているというお話をされていて
とてもファンになりました。
枠組みで仕切ってしまうほうが、なにかと都合のいい世の中ですが
はっきりとできない、あいまいなことに大事なことがある。
掴みきれないふわふわしたなにかを大事にしている出版社さんのつくる本に
とても共感と興味でいっぱいです。
今回紹介した『するべきことは何ひとつ』以外にも
「さりげなく」さんの本を取り扱っているお店は全国にあります。
詳しくは、公式サイトのお取り扱い店をご覧ください。
お風呂好きの友人へのプレゼントにもおすすめです!
Amazonでも売られていたのでリンクをはっておきますね